日常生活はもちろんビジネスの場面でも、何かを頼まれたり、提案されたりする場合は多いですよね。
例えばちょっとした資料のまとめを依頼されたり、修正を頼まれたり、ちょっとしたことで相手の言葉に対して理解・了承を伝えなければならない場面があると思います。
そんなとき、例えば家族や友達同士なら「わかった」と気軽に返していますよね。
もちろん親しい間柄や上下関係のない相手なら、そう返して問題はありません。
ところが、これがビジネスの場面だったとき。
特に相手が取引先や会社の上司だったときには、いったいなんと返せばいいかついつい迷ってしまいますよね。
友達同士での「わかった」を、上司用に丁寧にいうなら「わかりました」?
でもこれって正しい敬語になるのかな?と不安になることも多いと思います。
私も入社したての頃は職場の上司から出張の待ち合わせ変更連絡がメールできたとき、
なんて返していいか悩んで「はい」とだけ返してしまった恥ずかしい失敗経験があります。
そこでこの記事では、上司や取引先に対して了承の気持ちを伝えるときに、使えるワード・NGなワードを解説していきます。
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そもそも「わかりました」や「了解しました」は敬語なの?NGな理由を解説!
「わかった」の言い換えでもある「わかりました」ですが、結論から言ってしまうとこれも丁寧語ですのでけっして間違いではありません。
丁寧語も敬語のひとつですから、親戚の目上の方に対してはもちろん、ビジネスの場面で上司に送ったとしても、NGとまではいえません。
意味としても理解を示す言葉ですから、伝えたい意図じたいはちゃんと相手に伝わります。
けれど、やっぱりメールなどで書く場合には、「わかりました」はおすすめできない表現です。
というのも、わかりましたというのはあくまでも理解を示すだけ言葉。
しかもどちらかというとなれなれしい印象もあり、口語的な言葉なので、会話の中でなら許されても、メール文章にしてしまうと少し丁寧さに欠ける印象になってしまうんです。
また、一見より丁寧に感じられる「了解しました」ですが、なんと実はこちらの方が「わかりました」よりもNG度は高くなります。
「え、わかりましたより丁寧にみえるのに?」と驚かれるかもしれませんし、実際私も若いころビジネスマナーの本を読んで驚いたのですが、この言葉は目上の人から目下の人に使う言葉で、実は敬語ではないんです。
了解という言葉の意味は、「理解し承認する」という意味を含んでいます。
一般的に承認するのは上司の方ですから、部下の立場から上司に送るのはNGになります。
それではどういう言葉なら、上司や取引先の方へのメールに使っても大丈夫なのでしょうか?
これで安心!上司へのメールに「わかりました」の正しい敬語を使おう!
先ほども解説したとおり、「わかりました」という表現も敬語のひとつであり、けっして間違った言葉というわけではありません。
が、やはりビジネスメールの文面としては、なれなれしい印象になってしまいますよね。
そんなときオススメな「わかりました」の言い換えは、「承知しました」と「かしこまりました」です。
どちらも「理解した」「同意した」などの意味をもった言葉であり、
「わかりました」というよりもだいぶ丁寧な印象をもつ言葉なので、ビジネスシーンでの使用にピッタリの言葉です。
それではこの二つの言葉の違いについて、次章で詳しく解説します。
「承知しました」と「かしこまりました」の違いと使い方例文!
「承知しました」と「かしこまりました」は、どちらもほとんど同じ意味であり、同じように使用できます。
が、二つを比べたときより丁寧なのは「かしこまりました」の方になります。
「承知しました」は、内容を理解し承るという意味の言葉です。
そのため、取引先の方やお客様に対しての言葉として適切といえます。
もちろん上司に使っても大丈夫。「わかった」を伝える言葉で一番気軽に使える言葉です。
対して「かしこまりました」は、相手の提案内容を理解しその言葉に従う、という意味になります。
そのため、どちらかというと上司からの指示に従う場合に多く使われる言葉になります。
次からはより具体的に例をみてみましょう!
▶︎この場合、内容を理解し承るという意味で、「承知しました」と返しましょう。
▶︎の場合は、内容を理解し従うという意味で、 「かしこまりました」と返すとよいでしょう。
もっとシンプルにまとめると、単に内容を承る場合には「承知しました」、それによって何か行動をするときは「かしこまりました」というイメージで覚えると、失敗がぐっと減りますよ。
「わかりました」の正しい敬語まとめ
いかがでしたか?
単に「わかった」と伝えるだけでも、日本語にはいろんな表現があって、とても複雑で難しいですよね。
こんな場合にはどう返せばいいの?こういう言い方は失礼にならない?
そんな疑問は長年社会人をしていても常に感じているものです。
けれどそんな難しいちょっとした言葉の違いも、上手く使いこなすと印象がぐっとよくなりますよ。
最後までお読みいただきありがとうございます。